家賃の値下げってできるの?
家賃の値下げ交渉ってコツや方法はあるのかな?
具体的にいくら下がる可能性があるのか、そもそも安い物件探しの方法も知りたい
こんな疑問を抱えている方の悩みを解決できる記事になっています。
この記事を書いている私はバイヤー歴12年で価格交渉をメインに仕事をしているため、そのスキルを日々の暮らしの中でも実践して節約に励んでいるからです。
記事の前半では家賃の下げやすい物件と下がりにくい物件のご紹介と家賃交渉の方法を説明し、後半ではどれくらいの効果金額を出せるのかと安い賃貸物件の探し方をご紹介します。
この記事を読むことで、家賃値下げ交渉のコツを知ることができるだけでなく、今後の物件探しで安くいい物件を見つけることができます。
更に!
この値下げ交渉方法は賃貸以外にも活用できますので、日々の生活で「値下げ交渉」を意識して買い物をし、節約に励んでみてください。
どんな人でも実践しやすく、少し試すだけでも目に見えて支出を抑えることができます。
家賃は値下げられるのか
家賃は下がる物件と下がらない物件が存在するので、値下げ交渉をしたい場合は見極めが重要です。
それは、物件の情報がそれぞれ異なるからです。
新築や築年数の古い物件、駅から近い物件と遠い物件等の条件により、下がりにくい物件も実際多く存在します。
家賃が下がりやすい物件
下記のようなマイナス要素があると交渉の余地ありです。
・築年数が古い
・立地が悪い(駅から遠い・近くにスーパーが無い・排気ガスで臭い)
・悪条件(マンションにエレベーターが無い、騒音・悪臭等)
・空室期間が長い
家賃が下がりにくい物件
反対に好条件の物件は交渉しても下がらない、もしくは下がりにくいです。
・新築
・好立地(駅から近い・スーパーが近い・学校が近い等)
・人気
・空室なし
・付加価値がついている(無料Wi-Fi付き・デザイナーズ物件・一部家具付き・リノベーション済等)
・家主が値下げを拒否
家賃を値切る交渉5つのテクニックご紹介
上記ご紹介した「値下げしやすい物件」にあたりをつけ、これからご紹介する5つのテクニックで交渉すれば家賃は値下げできます。
前提条件
まずはあなた自身が入居審査に通ることが前提です。
入居審査とは、借主が安心して物件を貸すことができる人物かどうかを審査するものです。
・家賃を毎月支払えるか
・家賃を滞納しないか
・未払いのままいなくならないか
・その他トラブルを起こさないか
等のチェックします。
この入居審査に余裕で通らない人に不動産会社は安易に家賃値下げはしてくれませんので、そこは理解の上で家賃値下げ交渉に進みましょう。
①値切るタイミングは入居前なら閑散期・入居後は契約更新時
家賃を値切るにはタイミングが重要で、タイミングがズレると値下げはほぼできなくなります。
入居前の人は閑散期を狙う
これから新たに物件探しをしようとしている人は、急ぎでないなら引っ越しの繁忙期(1月〜3月)を避けて閑散期(4月〜8月)を狙うようにしてください。
繁忙期は転勤・転職・子供の進学等で何もしなくても人が移動する時期なので引っ越しの需要が高く、値段は下がらないからです。
繁忙期が落ち着いてからゆっくりと価格交渉の時間を取りましょう。
入居済の人は契約更新時期を狙う
すでに入居してしまっている人でもまだチャンスはあります。
入居済の方は契約更新のタイミングで値下げ交渉してください。
「値下げしてくれるなら契約更新します」と言ってみると案外あっさり応じてくれることがあります。
②狙っている物件の調査をする
狙っているなら当然ですがその物件を詳しく調べましょう。
これは周辺物件や似た条件の物件と比較してその物件の価格が適正かどうかす比較するためです。
・空室期間がどれくらいか
・駅徒歩・周辺の店
・建物構造の種類(RC・SRC・鉄筋・鉄骨・木造)
・階層・設備(エレベーター等の有無)
・築年数
・内装のメンテナンスを定期的に行っているか
最低限このあたりを確認してください。
これが次の周辺物件調査に役立ちます。
③周辺物件の市場調査をする
狙っている物件調査をしたら、今度はその周辺の似たような物件の調査をしてください。
下記で1つでも同じような条件の物件は必ず目を通して狙っている物件と比較してください。
・間取りが同じ物件
・駅徒歩が同じ物件
・建物構造が同じ物件
・築年数が近い物件
・立地が近い物件
条件が似通った物件を見比べると条件に対する「値差」が見えてきます。
・この物件は間取りが同じだけど駅徒歩が遠いから値段が少し安い
・この物件は建物構造が同じだけど築年数が浅いから値段が高い
・この物件は立地が近いけど築年数が古いから値段が安い
この値差が、価格交渉で必要になる「具体的な希望値下げ価格」につながります。
④不動産会社とコミュニケーションをとる
家賃の値切り交渉をする相手は不動産会社になりますので、不動産会社の方とは密に連絡を取り合い、内見や打ち合わせの際にもきちんとコミュニケーションをとってください。
これは「この人のためなら家主に家賃値下げ交渉してもいいな」と思ってもらうためです。
ろくにコミュニケーションをとっていない相手のためにわざわざ家主に値下げ交渉してくれる優しい不動産屋はいません。
このときに狙っている物件や周辺の物件事情についても色々質問しておくと、のちの家賃値切り材料になります。
⑤値下げ希望金額を先に言う
ここまで準備をしたら、いざ!家賃値切り交渉です。
やることはシンプルで、「値下げ希望額を先に言う」のみです。
「それだけ?」と思われるかもしれませんので、これまでのテクニックをもとに下記の流れに沿って実践してください。
・狙っている物件の調査
・周辺の似通った物件の調査
・狙っている物件と周辺の条件が近しい物件の比較
・「値差」がどこででるか、いくら違うか確認
・狙っている物件に対し調査の結果、妥当と思われる「値差」の値下げを不動産屋に交渉
・「希望価格」が通れば即座に入居したいという本気を見せる!
「物件自体はとても気に入っているので、この希望金額にしてもらえたらすぐここに住みたい!」という意思表示をするのが重要
家賃以外で効果のある値下げ方法
家賃自体を下げるのではなく、その他にも交渉して値下がるものや効果を出せる要素はあります。
家賃以外の値下げ対象
家賃自体が下がれば万々歳ですが、意外と見落としがちなのが下記です。
・敷金
・礼金
・管理費
敷金2ヶ月→1ヶ月に減らせただけでも大きな効果になりますし、引っ越し前の初期費用をぐっと減らせると月々の生活費への負担も少なくなります。
追加サービスをつけて効果を出す方法
その他では直接的に「値下げ交渉」しなくても「付加価値」をつけてもらうことで効果のあるものとして下記があげられます。
・フリーレント
・設備の交換(空調機・電気・鍵・床張り替え等)
・引っ越し代の割引券
フリーレント1ヶ月がつくとその月の家賃がまるっとタダになり、その分引っ越し代や家具新調にあてられます。
引っ越しでは家具変更や設備変更で大きな出費が重なるので、これらを予め不動産屋さんで新調してもらったり、引っ越し割引券を付けてもらうのは有効な手段です。
家賃は具体的にいくらくらい下げられるのか
住んでいる対象地域や物件の情報によっても異なりますが、体験談によると相場は1,000円〜10,000円くらい下がるケースが多いです。
上でご紹介した「家賃以外の値下げ」や「付加価値をつける交渉」も踏まえて合わせ技でいくと数万円の効果金額を出すことも可能です。
私が2年前に出産を目前に家賃値切り交渉したときの実際の結果を具体例としてご紹介します。
1月:物件探しスタート
2月:1回目の内見
3月:2回目の内見→ここで交渉
4月:正式契約
家賃値切り交渉のタイミングとしては悪条件の3月でしたが、ご紹介した5つのテクニック法でこれだけの値切りとサービス追加に成功しました。
安い物件探しの方法
マイナス要素のある物件を狙う
完璧で好条件No.1の物件は狙わず、少しマイナス要素があるくらいの物件を狙うのが安い物件探しのコツです。
好条件の物件は何もしなくても需要が高く、常に入居者がいるため空室にならずに高い家賃をキープし続けられるからです。
都内で東京・新宿・渋谷にアクセスしやすい立地や山手線内の地域の家賃は総じて高いですよね。
希望条件に近い物件の比較
希望条件をガチガチに固めずゆるっと設定して、それに近い物件をみていくのも手です。
条件を緩めると物件の対象が広がり価格比較がしやすいからです。
その上で下記項目も確認してみてください。
・同じ間取りで周辺に安い空室があるか
・部屋の位置(2階角部屋と1階中部屋)によっても値差あり
アパート・マンションでは部屋の位置によって値差がありますので、お気に入りのアパートが見つかったら別部屋に空きはないかもチェックしてみましょう。
絶対的に家賃を下げる方法
これまで賃貸家賃を値切る方法をご紹介してきましたが、もし生活費が本当にカツカツなのであれば家賃値下げよりもっと費用対効果の高い方法があります。
・シェアハウス
・同居・同棲
・実家暮らし
友人とのシェアハウスや恋人との同居は、部屋数が増えても家賃が半分になるので一人暮らしで家賃を払うよりは安くなります。
実家がそう遠くないのであれば実家にいれば家賃は発生しない、もしくは親に多少払うにしても一人暮らしするよりは安価で済みますよね。
家賃を気にしなくていい方法
それは収入をアップさせる方法です。
月々の家賃を下げるのも大事ですが、仮に家賃3,000円を値下げできてたとしても年間にすると3,000円×12ヶ月=36,000円の効果。
それならば収入を増やす検討をしてみるのも手です。
・転職して給与アップ
・副業する
・個人スキルを身につけて起業
いきなり転職したり起業するイメージがつかない方は副業から始めてみましょう。
現在副業には様々な方法があり、副業を認める企業は多く存在します。
目先の支出はもちろん節約として減らしつつ、長期的には収入を増やしていけると、将来経済的に安定した生活ができます。
「支出を減らして収入を増やす」ことを頭に置き日々の小さな積み重ねをしていきましょう。